バウハウス-モダニズム建築の聖地にて-

【設計】 ヴァルター・グロピウス
【所在地】Gropiusallee 38, 06846 Dessau-Roßlau, ドイツ[地図]
【用途】 大学
【構造】 RC造
【竣工】 1926年

バウハウス(デッサウ校)とは

バウハウスという学校自体は1919年にドイツのワイマールに設立された美術と建築に関する総合的な教育を行った学校で、開校当時はモダニズムの特徴である合理主義・機能主義的な考えよりも表現主義的な影響が強いものでした。その後オランダのデ・ステイルやロシア構成主義の影響を受け、工業化社会のデザインに取り組むようになります。この教育方針の転換によってそれまで良好な関係を築いていた地元の職人組合との軋轢が生じて、ワイマールから小さな地方都市であるデッサウへの移転を余儀なくされました。そんななかグロピウスの設計により機能性と経済性をもったモダニズム建築の典型を可視化するものとして 誕生したのがこのバウハウス・デッサウ校です。

通りから見る

校舎の前の通りはグロピウス通りと名付けられています。半地下が設けられていて、その部分が暗色に仕上げられているので、白やガラスのヴォリュームが浮いているように見えます。

ブリッジ

道路をまたぐように架けられたブリッジ。この部分には管理部門が入っています。

工作室棟

ガラスカーテンウォールが特徴的な工作室棟。この棟は、ガラスのカーテンウォールと一体となった暖房用ラジエーターなど、多くのものが工業規格品でつくられています。現在でこそ規格品を使うことは当たり前になっていますが、当時では驚くべきことだったようです。

講堂内部

講堂の内部。仕掛けによって連動して動くガラス窓が機械的で素敵でした。

照明

バウハウスオリジナルデザインのモダンな照明がいたるところに。

ガラス

バウハウス一期生にして、デッサウ校では教鞭もとったマルセル・ブロイヤーのワシリーチェア。

校舎内では天井・壁・梁下・手すりなどいたるところに赤・青・黄のデ・ステイルでもおなじみの配色が。ちなみにこの三原色はコルビュジエの作品の中にも数多く見られます。

DATA

【アクセス】デッサウ駅から徒歩8分
【開館時間】10:00~18:00
【見学料】常設展4€・ガイド付き見学4€
※2019年1/1時点での情報です。
公式HP